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くらしアート 無名庵 ギャラリー

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12月11日(金)無名庵シネクラブ第29弾映画上映会「散歩する惑星」

11月、雨が降るたびに寒さを感じる。「眠るときにもう1枚身に着けるのにネルの1枚です??」
草の実の 色をうつして 雨の糸  無名
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12月、鳥ねぐら いちょう落ち葉を みて休む・・・憲治


無名庵シネクラブ「私の一本」シリーズ第29弾
映画上映会はラブ・アート・パフさん推薦の
スウェーデン・フランス映画「散歩する惑星」監督ロイ・アンダーソンです。
お楽しみに!
次回予告のフライヤーより
みんなで見ると楽しみが10倍、たたみでごろ寝で見てもOK!
無名庵シネクラブ「私の一本」シリーズ 第29弾
映 画 上 映 会
2015年 12月11日(金)午後6時30分から
無名庵ギャラリーにて ギャラリーは、午後6時オープンとなります。
上映後、みんなでお話タイムを過ごします。

「散歩する惑星」

原題 ”Sanger fran andra vaningen"を直訳すると「二階からの歌(曲)」
監督:ロイ・アンダーソン
スウェーデン・フランス映画/2000年/カラー98分
第53回 カンヌ国際映画祭 審査員特別賞受賞
脚本:ロイ・アンダーソン 製作:フィリップ・ボベール 音楽:ベニー・アンダーソン
出演:ラース・ノルド、シュテファン・ラーソン、ルチオ・ヴチーナ、ハッセ・ソーデルホルム 他
*上映とおはなし LoveArtPuff (ラブ・アート・パフ)
私が拉致された大気晩臭型微香星の一本、「散歩する惑星」・・・
「眠るとき身に着けるのはシャネルNo.5を5滴だけ」と言ったのはマリリン・モンローだったと思うが、「散歩する惑星」を散歩する時は加齢臭とホルマリンの滴(しずく)がまとわりついてくる。シャネルNo.5を生み出す重要なファクターであった成分がアルデヒドであること、加齢臭の原因の一つであるノネナールがアルデヒド類であり、ホルマリンはホルムアルデヒド水溶液であることを考えると、マリリンがこの映画に出会っていたら、「死ぬとき横たわるベッドは散歩する惑星」と言ったかもしれない。
日焼けマシンに入りながら部下に大規模解雇の命令を下す会社経営者。勤続30年、無遅刻無欠勤の真面目社員が突然解雇され必死に取りすがる。訪問先で人物を捜す男はビルの前で、通りすがりの男性たちに因縁をつけられ、いわれなき暴行を加えられる。マジシャンは人体切断に失敗してしまい、お腹を切断され飛び出した腸を抱えた男は介護なしでは生活できない。人生に絶望した男は自分の店に放火してしまう。心優しい運転手は客の愚痴を聞きすぎて心を病んでいる。目隠しされた子どもは、厳粛な儀式と共に穴につきおとされる。酒場は人生に諦念した老人たちばかり。ここから脱出しようとする人で道路は渋滞するし、空港は荷物を抱えた人が山積みの荷物を積んだカートを必死に押している。世紀末の世の中の不安をネタにキリストの磔の像を売り歩く男。そして、なぜかみんなの顔は白塗りで・・・とある惑星の、とある街で次々と起こる不条理な仕打ち、出来事。穏やかに暮らしたい気持ちと裏腹に、思うようにならない人生を嘆き、しがみつき、諦め、袋小路で立ち往生している人たちがいる。死にそうで死んでない、死んでも死んでない人たちの微香が鼻をコチョコチョくすぐる。
構想20年、撮影4年、1シーン1カット、オールセット撮影、俳優たちはみんな素人で、はっきりとした脚本がないため資金が集められず、やむを得ずコマーシャルの仕事を始めると、カンヌ国際広告祭で8度もグランプリに輝いてしまったロイ・アンダーソン監督。本作は彼の「生きるための3部作」の記念すべき第1作である。

☆LoveArtPuff (ラブ・アート・パフ) プロフィール
1957年北海道生まれ、東京造形大学除籍、主にフォト・インスタレーション製作者

お問い合わせ:無名庵(むめいあん)昼12時から午後7時まで(月曜定休)
携帯090-9957-0880  
協力:AIR-空-パフォーミング・アーツ研究会 http://airpai.com

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# by mumeian2009 | 2015-11-02 21:04 | 無名庵シネクラブ上映

無名庵シネクラブ第28回映画上映会10月9日(金)   「清作の妻」増村保造監督

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三日月に地はおぼろなり蕎麦の花 芭蕉
春の三日月はほとんど水平になり釣り船の形に見えたのに対して、秋分ごろは直立である。
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トクサの間から石菖(せきしょう)。
山野に自生しているように季節感にこだわることなく楽しんでいます。
<お知らせ>
無名庵 朗読のお知らせ10月7日(水)開演午後1時30分から
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10月7日(水)無名庵 朗読の午後 第16回 朗読 堀越セツ子さん
「あにいもうと」室生犀星  開場午後1時、開演午後1時30分から
かいひ700円(珈琲・お菓子付き)
お申込み・お問合せ 042-584-0256 堀越氏まで
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10月9日(金)午後6時30分から 無名庵シネクラブ第28回映画上映会
次回の推薦者の小勝雅夫(おがつまさお)氏のフライヤーよりご覧ください。
無名庵シネクラブ「私の一本」シリーズ 第28弾
映 画 上 映 会
2015年 10月9日(金)午後6時30分から
むめい無名あん庵ギャラリーにて ギャラリーは、午後6時オープンとなります。
資料代300円(お茶・お菓子サービスあり)上映後、みんなでお話タイムを過ごします。
「清作の妻」増村保造監督 
新東宝1965年/モノクロ/93分
監督:増村保造 脚本:新藤兼人 出演:若尾文子 田村高廣 小沢昭一 殿山泰司   原作:吉田弦二郎(同名の小説)
*上映とおはなし 小勝雅夫(おがつまさお)
私の一本、『 清作の妻 』・・・
 この映画は貧しい日本の農村での男女の物語であり、あまりにも真っ当に時代の要請に応えて献身する若者と、あまりにも真っ当に自分の女としての欲望に生きた女性との愛と葛藤の物語である。
時は明治の末期、日露戦争のさなか、男はすべてにおいてお上、つまり帝国主義日本政府の要請に応えて帝国軍人の範を垂れんとする農民であり、女は、貧しさのゆえに身を売られた、つまり村の有力者に囲われた妾である。
 近年この映画を見たとき、私は激しい感情に見舞われると同時に、この映画に描かれているような状況が、現在の私たちの社会といまだに通底しているのではないかと思った。この映画では、女が愛のために火箸で男の目を突いて盲目にするが、これは映画「春琴抄」において、男が自分の目を突く「純愛」とは裏返しの、それでもいちずに男を自分のものにしようとする、「純愛」と呼べる愛の物語であり、同時に春琴の愛にはない背景として激しい時代状況をここにみるのである。
 男は満州に出征して模範兵として除隊する。帰郷しても彼は模範の軍人であり、村の生活のすべてにおいて村人の範となる。早朝木に登りそこから村全体に聞こえるようにラッパを吹き、一日の勤勉な仕事の着手をうながす、すべてがお上の意に沿うような糞まじめな男であり、女はその全く裏返しのように生きる。やがて二人は出会うのであるが、それは女が旦那の急死により突然自由になったからである。男は再度徴兵されて満州へ行き、しかし幸運にも無事に生還する。そのあたりから、物語は激しく展開していく。
 私はこの映画に、戦後七十年を経た今日の日本を重ね合わせて見てしまうのである。勿論大きく変わったものがある。だが・・・・・ここから先については、映画の後に皆さんと共に語り合いたいと思う。
 監督の増村保造については一時漠然と『狂った果実』の監督だと思っていたあまりにも無知な時期があった。彼は戦後のイタリアに留学、かの高名なヴィスコンティやフェリーニに学んだ鬼才であると知ったのはかなり後のことであり、『兵隊やくざ』や『セックス・チェック第二の性』などかなり個性の強い、強烈な自我意識の映画を見たことはあるが、若尾文子とのコンビや、勝新太郎などと組んで暴れまくっていたようなことについては、あまり知ることがなかったと告白するしかない。
余談であるが、脚本の新藤兼人であることが、私には彼の最後の作品である『一枚のはがき』と重なってくるのである。

●小勝雅夫(おがつ まさお)
エセイスト 著書に『痴呆のオルゴール』『唖・言葉』『夜間非行』『近似値的詩人ウスタゴ』
『単彩胞の夢』『近似値的詩人ウスタゴ』『起承転々多重音声遁走曲』等あり。
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無名庵シネクラブ映画上映の影響で町の景色も変わって見える!
映画「2001年宇宙の旅」に出てくる「モノリス」と呼ばれる謎の黒石板。わが町にあり??
原作者アーサー・C,クラークの独特の歴史観・・・そして、スタンリー・キューブリック監督のSF映画を思い出す。科学の進歩がもたらす弊害や人類の退化さえも予見している黒石板か・・・

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# by mumeian2009 | 2015-09-21 19:03 | 無名庵シネクラブ上映

無名庵シネクラブ27回映画上映会8月28日(金)   「おかあさん」成瀬巳喜男監督

暑い夏。すだれ越しに家の中から草花たちを眺めている。強い日差しでも、木々は青々と・・・
少しの水を根元にあげて・・・
枝振りの日毎にかはる芙蓉かな  芭蕉

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お知らせ:八王子市夢美術館にて
「安野光雅の世界」空想と歴史物語そして風景 原画展示会 開催中
7月31日(金)~9月27日(日)午前10時~午後7時まで休館日月曜
安野光雅の野の花と小人たちの画集には八王子から五日市にぬける道で「つりふねそう」を描いています。
人間がどんなにえらくても、月へゆくほどえらくても、花を創ることはできないということだ。・・・と安野光雅はいう。
卓越したセンスと独創性で国際的にも評価を得ています。バラエティに富んだ安野光雅の絵本の世界を楽しんでください。

故郷の島根県津和野町にある安野光雅美術館を設計された建築家小町和義さん(写真の一番右の方)と仲間たちで夢美術館に見に行ってきました。
夏休み、見る楽しみ、描くよろこびー絵本の原画の展示会にどうぞ!


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8月28日(金)無名庵シネクラブ「私の1本」シリーズ第27弾
映画上映会お知らせのフライヤーから・・・
みんなで見ると楽しみが10倍、たたみでごろ寝で見てもOK!
無名庵シネクラブ「私の一本」シリーズ 第27弾
映 画 上 映 会
2015年 8月28日(金)午後6時30分から
無名庵(むめいあん)ギャラリーにて ギャラリーは、午後6時オープンとなります。
資料代300円(お茶・お菓子サービスあり)上映後、みんなでお話タイムを過ごします。
「おかあさん」
成瀬巳喜男監督 
新東宝1952年/モノクロ/98分
監督:成瀬巳喜男/チーフ助監督:石井輝男/製作:永島一朗/原作:全国児童綴方集脚本:水木洋子/音楽:斎藤一郎/撮影:鈴木博/美術:加藤雅俊/録音:中井喜八郎照明:佐藤快哉/編集:笠間秀敏
出演:田中絹代、香川京子、三島雅夫、中北千枝子、榎並啓子、片山明彦            岡田英次、加東大介、鳥羽陽之助、三好栄子、一の宮あつ子、中村是好       本間文子、沢村貞子、伊東隆
*上映とおはなし 滝島憲治(たきしまけんじ)
私の一本、『おかあさん』・・・
今回、映画は日本の監督、成瀬巳喜男の作品「おかあさん」を選びました。
この無名庵シネクラブ「私の一本」シリーズを2010年12月から映画の好きな5人が2ヶ月に1回、
交替で上映を続けて今回で27回目です。映画という「文化」をたのしんでいます。
推薦された映画を、よりいろいろな見方と評伝や著書などに触れ、さらに掘り下げているところです。
今回は、シネクラブで2014年6月に上映された、ペドロ・コスタ監督の「何も変えてはならない」の映画から、映画と同じくらい感動的な本に出会い、私の推薦の作品の参考になりました。
「ペドロ・コスタ 遠い部屋からの声」著書の中で、蓮實重彦氏が「・・・小津安二郎の映画を見ろと若者に言ってくださっているようですが、溝口健二を見ろ、成瀬巳喜男を見ろというふうに言ってくださったことはありますか。・・・」と質問すると
ペドロ・コスタ氏は、「・・・・成瀬を見ること、これは本当に難しい。真剣に取り扱わなければいけないと思います。・・・私たちにとってはほとんど失われた映画で、伝えるのは容易ではありません。・・・説明とは言わないまでも、伝えるのは重要です。伝えるべきことは単純です。自分の好きな監督たちの作品は偉大な遺言であって、そこに自分が十全な女性、男性、人間になるための根本的なことが書かれている。本当に人間になるために空気が必要であり、歩き、海に行き、山に行き、成瀬を見なければならない。私はそのように考えています。私たちはみなそうして育ってきました。このようにたとえば過去の偉大な映画作家の作品を見ることにより、市民としての私たちすらも育てられるのです。・・・」と言っています。
成瀬巳喜男監督の「おかあさん」は、今でも日本の家族を見つめ直す、大事な作品だと思います。小津・溝口・成瀬の作品を見直すことで、こまやかな描写の日常生活の中にも、今でも「家族について」が考えさせられます。小さな家庭の出来事の中でも、まったく暗さを感じさせず、家族愛や隣人愛といったいろいろな愛を見せてくれる映画です。女優・田中絹代の声と眼の動きは感動です。当時、どこにでもいたと思われる働きものの「おかあさん」。名優と名演とは何かを・・・知らされる映画です。

●滝島憲治(たきしま けんじ)
1947年八王子市生まれ、暮らしの中にアートを!提案するギャラリーをオープン。
木の文化・再生を企画・運営。京町家友の会会員。
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身近にあるアート。暑いので蜘蛛もクモの巣の張りかたをかえるか?
無名庵にて
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# by mumeian2009 | 2015-08-17 23:20 | 無名庵シネクラブ上映

次回の映画上映会27回は8月28日(金)です。

6月19日、梅雨のさ中、冷たい雨。梅雨寒(つゆさむ)
新緑の梢に降りそそぐ雨、そして、飛び石の肌は冷たく光る。気温は4月下旬の温度だそうで、冷雨。肌寒い感じがする。
東北や北国では長く続くと冷夏冷害をもたらす。心配!
庭は緑を増す。

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映画「父のこころ」の監督、谷口正晃氏と波多野哲朗氏(聞き手)上映後のトーク
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前回の映画「父のこころ」の上映会は、とても心に残る映画でした。映画は極端に切り詰められた低予算で作られたが、現代の家族を見つめ直し、そこでの親と子の関係、あるいは男と女(父と母)の関係を描いた映画として見逃せない。谷口正晃監督の作品をいろいろ見ていきたい。
次回は8月28日(金)無名庵シネクラブ「私の一本」シリーズ第27弾、午後6時30分から成瀬巳喜男監督「おかあさん」新東宝1952年98分です。お楽しみに!
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# by mumeian2009 | 2015-06-19 19:17 | 無名庵シネクラブ上映

 無名庵シネクラブ第26回映画上映会6/12(金)、    当日 谷口監督来場!6/8(月)朗読会

故郷やどちらを見ても山笑う 子規
新緑。春の日に照らされて草木や山そのものが笑みを浮かべているようだ・・・
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葉は太陽に照らされて輝く「照葉樹林帯」(常緑広葉樹の樹林、クス、シイ、ツバキなど九州・四国・関東までに分布。葉は革質で光沢)は、その周辺地域が絹のふるさとであり、器で漆器のふるさとが多い。お茶・酒・ミソ・モチなど、日本の伝統文化の中に古くから伝承されてきたものもある。日本文化のルーツのかなり重要な部分が、この地域の中に求められる。本当に見直したい「ふるさと」である・・・
<お知らせ>
5月10日(日)午後1時~無名庵ギャラリーにて                         「宮地しもん氏 歌集刊行 出版記念会」
    お問合せは:AIRー空ーパフォーミング・アーツ研究会の風姫さんへ
mail airpai@airpai.com
5月16日(土)午後2時~アートワークショップ「万(よろず)美術部」開催
     例年好評のご自慢Tシャツづくり第1回                           (2回は6月20日土曜日午後2時から)
     毎月第3土曜日午後2時~5時まで
     百石企画主催:お問合せは電話090-9680-0561 
6月8日(月)無名庵朗読の午後 第15回 
     朗読堀越セツ子さん
     開場午後1時 開演午後1時30分~
     かいひ700円(珈琲・お菓子付き)
     三浦しをん「聖城の火」ー宮島弥山消えずの霊火堂ー 
     短編集「恋の聖地」より
     お申し込み・お問合せは 042-584-0256堀越氏まで

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6月1日、ほんの少しでも涼しさのしつらい・・
一つづつうちわをそえて革蒲団

このあたり目にみえるものはみな涼し 芭蕉

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6月12日(金)午後6時30分から
無名庵シネクラブ「私の一本」シリーズ第26回 映画上映会                「父のこころ」谷口正晃監督

当日、監督来場!!
     波多野哲朗氏が推薦。上映とおはなし 谷口正晃×波多野哲朗(聞き手)

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次回映画上映会推薦フライヤーより
次回予告!
みんなで見ると楽しみが10倍、たたみでごろ寝でみてもOK!
無名庵シネクラブ「私の一本」シリーズ 第26弾
映画上映会
2 0 1 5 年 6月1 2日(金)午 後 6 時 3 0分 か ら
無名庵(むめいあん)ギャラリーにて ギャラリーは、午後6時オープンとなります。
資料代300円(お茶・お菓子サービスあり)上映後、みんなでお話しタイムを過ごします。
「父のこころ」
谷口正晃監督 当日来場 !!
2014年/カラー/ステレオ/DPC/1:1.78/89分
監督:谷口正晃  撮影監督:上野彰吾  脚本:濱本敏治・谷口正晃  音楽:石塚徹
製作・配給:シマフィルム株式会社 株式会社映画24区
出演:大塚まさじ  日永貴子  古賀勇希  上西愛理  福本清三
*上映とおはなし  谷口正晃×波多野哲朗(聞き手)
私の一本、『父のこころ』・・・
6月の上映会には『父のこころ』の監督谷口正晃さんが来場する。これまでも作品の上映にあわせて、監督がトークに参加したことはあった。「16ミリ実験映画作品集」の上映のときには太田曜さんが、『サルサとチャンプルー』の上映のときには私が、それぞれ自作について語った。いずれも2012年のことで、あれからもう2年半が過ぎた。私は、作者によって直接語られることが、その作品の本質であるなどとはまったく考えない。それどころか、そうした考えこそ、私たちと作品との自由な出会いや戯れを妨げるものであると思う。生産者中心主義、作者中心主義がその意義を喪ってからすでに久しい。
 にもかかわらず、作者がやってくることがとても嬉しい。何故だろう。それは映画作品とは別の、もう一つの作品(テクスト)がここに出現するからである。私たちは、作者の説明によって映画作品を知るのではなく、映画作品とその作者によって演じられようとしているもう一つの作品(テクスト)を、目の当たりにする。それは私たちとって、まぎれもなくもう一つの新しいドラマ、未知の作品(テクスト)との出会いである。
難しい作品選択だった。2014年、谷口正晃監督は『父のこころ』を作る一方、『マザーズ』という興味深い映画を作っているからである。それはまさに「母のこころ」とでも呼ぶべき映画だった。「父のこころ」を選ぶか「母のこころ」を選ぶか、無論これは冗談で、谷口監督はこの二本の映画でともに現代の家族を見つめ直し、そこでの親と子の関係、あるいは男と女(父と母)の関係を描いている。だからアングルこそ違え、二つの作品に甲乙は付け難い。ただ『マザーズ』のほうは、比較的めぐまれた製作環境で作られ、有名女優も登場する。そのテーマの社会性が高く評価され、芸術祭で受賞するというという栄誉も獲得している。一方『父のこころ』が、極端に切りつめられた低予算で作られていることは誰の眼にも明らかだ。中心的舞台となるアパートのダイニング・キッチンなどはとても狭くて、役者たちもひどく窮屈そうに見える。であれば、通常なら『マザーズ』が選ばれることになるのだろう。しかし『父のこころ』には、小津安二郎、成瀬巳喜男を敬愛し、山田太一の家庭劇とともに育ったというこの監督の資質がいたるところに溢れ出ている。この映画は、小さな家庭に起こった小さな物語である。しかしその微細な感情の起伏のなかに、愛をめぐる超えがたい深淵が顔を覗かせる。ほとんど社会化されることもなく、ただ孤独に抱え込むほかない不条理。ただ、その受け止め方は、映画を見る人それぞれ違うことだろう。
●谷口正晃(たにぐち・まさあき)監督のプロフィール(詳しくは上映会のパンフで)
1989年、大学の卒業制作『洋子の引越し』がぴあフィルムフェスティバルで最優秀16mm賞と最優秀男優賞を受賞。2005年、オムニバスドラマ『min.Jam 学校の階段』のほか、『初恋』など短編映画やドラマを監督。10年、『時をかける少女』で長編劇場用映画の監督としてデビューし、第32回ヨコハマ映画祭で新人監督賞を受賞。11年、『乱反射』『スノーフレーク』。12年、『シグナル〜月曜日のルカ〜』『BUNGO〜ささやかな欲望〜』。14年、『父のこころ』、ドラマ『人質の朗読会』で第4回衛星放送協会オリジナル番組アワードのドラマ部門で最優秀賞。中京テレビ制作の『マザーズ』で平成26年度文化庁芸術祭のテレビ・ドラマ部門で優秀賞受賞。

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6月12日(金)は『父のこころ』の監督谷口正晃さんが来場します。みなさん、お誘い合わせの上 ご鑑賞ください。
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# by mumeian2009 | 2015-05-01 20:04 | 無名庵シネクラブ上映

4月10日(金)無名庵シネクラブ第25回映画上映会。映画は「私はロランス」(今までより早く午後6時上映)

さまざまの事思い出す桜かな 芭蕉
3月30日、4月下旬の暖かさで桜も満開です。4月の無名庵シネクラブの第25回映画上映会は
4月10日(金)午後6時上映(今までより30分早く午後5時30分オープン)です。
風姫(かぜひめ)さん推薦の「私の一本」は
カナダ=フランス映画「私はロランス」監督:グザヴィェ・ドラン2012年/カラー168分
ぜひ、ご覧ください。
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地球の平均気温は15度だそうです。本当に気温15度過ぎると多くの生きものは動き始めます。無名庵でも感じています。季節のうつろいを楽しみながら映画鑑賞出来たら幸いです。
今回のフライヤーの推薦より
映 画 上 映 会
2015年 4月10日(金)午後6時00分から
無名庵ギャラリーにて、午後5時半オープンとなります。
資料代300円(お茶・お菓子サービスあり)上映後、みんなでお話タイムを過ごします。
「私はロランス」
監督:グザヴィェ・ドラン
カナダ=フランス映画/2012年/カラー168分
2012年カンヌ国際映画祭ある視点部門正式出品、主演女優賞・クィアパルム賞受賞
監督・脚本:グザヴィェ・ドラン 製作:リズ・ラフォンテーヌ 
製作代表:キャロル・モンデロ 
共同プロデューサー:ナタナエル・カルミッツ、シャルル・ジリベール
撮影:イヴ・ベランジェ、C.S.C.  オリジナル音楽:Noia 美術:アンヌ・プリチャード
衣装:グザヴィェ・ドラン オリジナル衣装:フランソワ・バルボー 
編集:グザヴィェ・ドラン 録音:フランソワ・グレノン 
音声編集:シルヴァン・ブラサール ミキシング:オリヴィエ・ゴワナール 
スチール写真:シャイン・ラヴェルディエ―ル、クララ・パラルディ
出演:メルヴィル・プポー、スザンヌ・クレマン、ナタリー・バイ
*上映とおはなし 風姫(かぜひめ)
私の一本、「私はロランス」・・・
去年から、どれにしようかなって迷ってました。Oさんにも、ちょっと相談したりして・・そして、決めたのがコレです。Mさんからもこっちにしようかなと迷ってたDVDをずっと借りていたんですが・・・
もしかして、この映画の中には、そういうものも入っているのでないかと、年を越えて見直してみたら案の定そういうことでした。ホントに日々はうつろいます、ネ、Kさ~ん。
流れていく感じもわるくはないのですが・・・
見逃したり、忘れちゃってもいいのが日常のアレコレかと思いきや、私たちが生きている時間は、そういう日常のかさなりなんだとハッとして、生きるのってどうしたらいいのかと想ったりもできます。
ふちどってみましょう!そういえば、ここは暮らしアートを大事にする場所でしたよね、Tさ~ん。
前おきがくどく、ながあくなってしまいました。もしかするともはや、こういう設定でしか、関係を描くことができないのかも~、とか、思いました。関係とは愛と言ってもいいです。イッちゃいます。
大好きなシーンでは、鼓動が速くなりました。映画を愛している人の仕事だと思いました。
だから映画をつくるのか、グザヴィェ・ドラン23才。彼の作った世界で、絵空事と現実はつなげれるんだなあ、時をこえて、国をこえて、と感じることができたのが、思いのほか、うれしかったのです。
これを八王子の無名庵ギャラリーの春の夜、みんなで集まって見るとどんなでしょうと、興味がわきます。「何も変えてはならない」で、次は選べないなんて煮詰まっていましたが、お次はこちらと続けられてよかったです。これは恋愛映画ではないのかもしれないと、最近になって思うようになりました。
ところで、みなさんは境界をこえようと思いますか?あれっ、境界ってなんでしたっけ?
上映時間が長いですが、春の日ですから、よろしくお願いします。

風姫(かぜひめ)プロフィール
えいがをみる ぐる~とめぐりめぐって えいようになる そんなことを ひしひしと かんじるような おとしごろに なりました つくることと みることは りょうほうが あわさることによって ちからに なります なので もうすこ~し がんばってみようか なんて おもってます 
♪ はるよ こい はやく こい ♪ 

お問い合わせ:無名庵(むめいあん)昼12時から午後7時まで(月曜定休)
TEL&FAX042-649-8441 携帯090-9957-0880  Email cwkkb369@ybb.ne.jp
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# by mumeian2009 | 2015-03-31 22:09 | 無名庵シネクラブ上映